リーダーのTuomasは色々なバンドにキーボーディストとして参加していましたが、 やがてコンポーザーとしての活動も求めるようになり、 1996年7月にキャンプファイアを囲みながらプロジェクトの結成を決意します。 この時点では女性ボーカルによるトラディショナル・フォークのバンドの予定でした。
まずはギタリストのEmppuを誘い、 Emppuは二人の旧友であるTarjaを起用することを提案、 これで初期の3人が揃い、 アコースティック・フォークのデモを録音することになります。 子供の時の歌声しか記憶になかったTuomasは、 可憐な歌声を期待していましたが、 その頃Tarjaはクラシック声楽や教会音楽を学んでおり、 歌い方はダイナミック・ソプラノとなっていました。 Tuomasは彼女の歌に非常に驚かされることになります。
そして完成したデモを方々に送付しますが、 色好い返事はありませんでした。 ここでTuomasはヘヴィ・メタルの要素を取り入れ、 Tarjaの力強い歌声で表現していくことを提案します。 元々ロック指向だったEmppuはこれに同意しますが、 Tarjaは母国の著名メタル・バンドStratovariusのヒット曲や兄の影響でWhitesnakeなどは聞いたことがあるものの、 自身はロックに興味がありませんでした。
ドラマーのJukkaを迎え、 ベース・ギターはEmppuが担当し、 トラディショナル・フォークとヘヴィ・メタルのコンビネーションによるアルバムのデモが完成、 これによりSpinefarm Recordsと契約を果たします。 そしてこのデビュー・アルバムはいきなりフィンランドでヒットし、 もともと1本のアルバムを制作するだけだったこのバンドはヨーロッパを代表するバンドへと少しずつ成長していくことになります。